【映画】『バッファロー'66』
今週は、これと 『コールド・マウンテン』 と 『リバティーン』 の3本を見た。どうも、前の二本は、”この映画を見た意義”みたいなものを、つい考えてしまうんだけど、この映画は見終わった瞬間「好き!!この映画、大好き!!」って思えた。
好きってことは、理屈じゃないんだね。意味とか意義とか関係ない。好きなんだもん。
よく「見る人をみんなハッピーにする映画」っていうキャッチフレーズがあるけれど、この映画こそ、見た人を幸せにするんじゃないかなぁ。
ヴィンセント・ギャロはすごいなぁ。最初のほうのバッファローの朝のくすんだ街に、彼の赤いブーツとレストランの看板などの、赤いパーツだけが浮かび上がって、映像としても、とてもセンス良くてかっこよかった。
よく書かれてるのが、ビリーの両親に会って、食卓を囲むシーンの撮り方。最初、3人ずつ話したりしてるのかと思ったら、カメラ側にいる人を写さないで撮ってるんですねぇ。
この映画は映像も脚本もよいけれど、大成功を収めた要因の、おおきなひとつが、ヒロインにクリスティーナ・リッチを起用したこと。よいよ、よい!!
女の私でも、食べちゃいたいくらいかわいいクリスティーナ。大きなおっぱいと、むっちむちな太ももと派手な化粧と金髪。
アメリカ人なんだから、金髪でもいいはずなのに、真黒な髪のイメージがあるせいだろうか、日本の茶髪に染めた厚化粧の女の子をほうふつとさせる。んでもそれが、かわいく見えるから不思議。
ビリーの母親役のアンゼリカ・ヒューストンも、いい味出していて、(父親もよいキャラだけど、母の強烈さには負ける)、さすがクリスティーナとともに、大ヒット作・アダムス・ファミリーの母娘。そのふたりが、嫁と姑役なんて、なんだか不思議だけど、子役から出てきた子って、ずっとひきずるよね。
最近まで、こんなにいい女優に成長していたことも、知らずにいたクリスティーナだけど、同じく子役から出て、今も第一線で活躍してるナタリー・ポートマンもそうだけど、うまく大人の女優に脱皮して、どんどんいろんな役をこなして、ホント、その活躍に目が離せません〜〜〜
話がそれましたが、この映画はいいです。
主人公・ビリーは、両親には無関心に育てられ、幼稚園から高校まで一緒の初恋のマドンナには、名前も覚えられてなくて、もてたふりをしてるけど、実は女の子と付き合ったこともなくて・・・
どうしようもなく馬鹿でカッコ悪く情けない主人公だけど、心の中はとっても純真でピュア。そんな彼の内面の孤独を、行きずりの少女・レイラは見抜き、愛するように。
彼はバカなことをしようと、彼女の元をいったんは去りますが、思いとどまって、帰ることにします。最後に、ハート形のクッキーと、彼女の大好きなココアを買うシーンは、もう、なんとも胸が震えます。
こうやって、あらすじを文字で書いてしまうと、陳腐この上ないのですが、見るとホントいい。
バカでダメなやつだって、正直でいれば、いいこともある。
ところで、クリスティーナ・リッチの役どころレイラは、名前と28歳という年齢以外、何も彼女に関することは出てきませんが、(あとタップを習ってるね)それでも、彼女の後ろにある半生まで覗かせる、すごい脚本、すごい演技だなぁ。
いろいろ書いたけど、この映画は大好き。この先何十本何百本見ても、かなり上の順位を占めそうな気がします。
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カルチャーとかアートとかファッションとか。
【映画】『コールド・マウンテン』
『マイ・ブルーベリー・ナイツ』のジュード・ロウにしびれたので、彼の出世作と言うべきこの作品も見てみました。
南北戦争をテーマにした大作と言うことで、『風と共に去りぬ』とよく比較されていますが、『風〜』を見たのは10代の頃なので、今比較はできないなぁ。もう一度見てみようかな、と思いました。『風〜』の原作は、2回読んだんですけどね。
物語の主題は、ニコール扮するエイダと、ジュード扮するインマンの恋愛物語。
たった一度キスを交わしただけの二人が、なんとかもう一度、相手に会いたいと思いを募らせて、お嬢さん育ちだったエイダが、流れ者のルビーの助けを借りて、たくましくなっていくさま、エイダに会うために脱走兵になったインマンの苦難の道のりを中心に描かれています。
ジュード見たさに見た映画ですが、確かに彼はかっこいいし、ニコールは美しいですが、彼ら二人にはあまり心を打つシーンが少ないかなぁ?と言うのが正直な感想。もちろん主役の二人が再会できたところも、最後のシーンも、思わす泣いてしまったし、感動はできるのですが、それよりも、この映画の見るべき点は、ほかにあると思うのです。
この映画には、悪い奴がいっぱい出てきます。けれど、この映画で一番言いたいのはきっと、悪い奴もいいやつも、戦争の中で、生き延びようと必死だと言うこと。
途中、助けてくれたと思った相手に裏切られるシーンが出てきますが、彼らとて、もともとはごく普通に暮らしていた善人だったのに、自分たちが生きるためには、そうするしかなかったのでしょう。
すべては戦争が悪いのだ、とこの映画は言っています。
ナタリー・ポートマン扮する乳飲み子を抱えた未亡人
神など信じないと言いきる船渡しの少女
脱走した息子たちをかくまう隣人家族の悲劇
主人公のインマンとて、脱走兵ですから、大手を振って歩ける身分ではありません。なんかイマイチ心に響かないのは、たぶん、そこが引っ掛かってるんですね。
インマンは、自分の前でスカートをまくりあげる女を前にしても、未亡人に同じベッドで眠ってくれと言われても、エイダに操を立てて、決して手を出そうとしません。略奪とも無縁、敵を倒す時もすぐには殺そうとはしないし、エイダに再会した時も、汚れてしまった自分を恥じるような、そんな清廉潔白な人間です。
それなのに、あんなに簡単に脱走してしまうのが、なんだか不思議でならないのです。
重傷を負って、この先死んでしまうくらいなら、罪を犯しても会いたい・・・・彼をそんな気持ちに駆り立てるほどの愛。そういうことなのでしょうか。うーん。
そんなわけで、主人公の二人にはイマイチ共感できませんが、この映画の見所は、なんと言っても流れ者のルビー。エイダに生きるすべを教えるたくましい女性を、レネー・ゼルウィガーが生き生きと演じています。
彼女だけが賞を取りまくったのも納得です。
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【映画】『リバティーン』
ひさびさのデップさま映画。それと、マルコヴィッチが見たくて。
彼が脚本の最初の3行を読んだだけで、出演を決めたという本作品。なんというか、賛否両論ありそうな映画です。
中世の暗黒時代の映画〜みたいな感じで見ていたんですが、17世紀王政復古の時代は近世なんですね。
ここでイギリス近世史の再確認。
清教徒革命=ピューリタン革命
どうも、清教徒と言うと、中国の何かみたいに見えて仕方がないんですが(私だけ??)、清教徒と言うのは、その名の通り、清くて清潔、潔白をモットーとするプロテスタントの一派なのですね。
その人たちが王制を倒したところから(チャールズ一世の処刑)チャールズ2世が王政復古をするところまでが清教徒革命。
清教徒と言うのは、清廉潔白で質実剛健を好む、華美で享楽的なものとは無縁な人たちでした。そういう人たちの支配した禁欲的な時代から、王政復古すると、一転して反動的な時代がやってきました。
享楽的でデカダンスな空気の支配する時代の到来です。
この映画の主人公、ロチェスター伯爵は、実在した人物で、まさに、その時代を象徴するような人でした。享楽的で快楽におぼれ、道徳を否定し、どんな刺激にも決して満足しない、人生に常に虚無感を抱える男。
王政復古を果たしたチャールズ2世に、作家としての才能を愛されますが、その期待にこたえようとせず、どんどん身を持ち崩していきます。
最後は梅毒で死に至るんですが、その描写は壮絶です。(今はまず見ることのない梅毒の末期の症状が見られるという点もこの映画を興味深くしています。)
どうして、こんなに才能と魅力にあふれているのに、こうなって行っちゃうの〜〜??と思わずにはいられません。
たぶん、今のこの啓蒙社会での自由な我々には想像のつかない、この時代独特の空気があったのでしょう。
それを想像することなしには、この主人公を理解することは到底難しいと思うのですが、それにしても、この破天荒で支離滅裂な主人公を、ジョニーデップがなんと魅力的に演じていることでしょう。
最初と最後に、彼のモノローグが登場します。
「これを見たら、きみは私を嫌うに違いない」
ではじまり
最後に
「これでもきみはまだ私が好きか?」
と何度も問いかけて終わります。
最後に問いかける彼の、一瞬ほんの少しだけ泣きそうな、なんとも言えない表情が、たまらなく胸を締め付けます。これが素のロチェスター卿??そんな思いにとらわれながら、映画のエンドロールを見ました。
また、この映画の主軸となる愛人との関係の中で
「きみを妻にしたかった」
というロチェスター卿に向かって、その愛人の女優・エリザベス・バリーの言う
「不確かな愛より、女優としての名声を選んだ」
という言葉には思わず「ひどい!!」と
声をあげてしまいましたし
どんなに冷たくされても、彼を愛し続けた妻が最後に、醜く崩れた彼に頬ずりするシーンも印象的です。
ロチェスター卿を主人公とした舞台が当時は大流行し、エリザベスは、ロチェスター夫人役で主演するんですが、愛人が自分の役で舞台に立つって・・・・
今の時代も、生きにくい時代と言われていますが、価値観が変化していく中で、どんな時代にも、その波にうまく乗れる人と乗れずに破滅していく人というのが、常にいるのだと思います。
この映画は、そこをうまく描いていると思います。
ところで、この映画を見てから英国の近世史を調べてみて、エリザベス1世の父・ヘンリー8世の結婚・離婚歴とか、とんでもない話で、興味深かったです。次は、ケイト・ブランシェットの『エリザベス』そして、ナタリー・ポートマンの『ブーリン家の姉妹』を見たいものです。
イングランド君主一覧
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【映画】『パルプ・フィクション』
これは先週見た映画だったのですが、先週はたくさん見過ぎて(5本)書くのを忘れていました。
タランティーノ監督の出世作。映画好きなら見るべしということで見てみました。
私はどうも、映画なり本なりに「見るべき理由や、意味」
を見出そうとしてしまい、映画としての作りの面白さや娯楽作品としての完成度を
軽視しがちであるのですが、そういった意味で、ガツンとやられた感のある一作。
ユマ・サーマンの美しさ、妖艶さに魅せられ
ブルース・ウィルスの刀さばきにしびれ
最後がこうつながるか!!という驚きと、コレも時系列が入れ替わったりしてるんですが、トラボルタのその後を暗示する部分が最後に出てきたりして、おもしろかったです。
私にとって、好きな映画とは違うかもしれないけど、こういう映画もありなんだ、と言う意味で、見ておくべき映画の一つだと思います。
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庭園美術館

目黒(白金台)にある庭園美術館は大好きな場所の一つ。
ロトチェンコ+ステパーノワ ロシア構成主義のまなざしを見た日。
その昔は、貴族のお屋敷だったアールデコの建物を
そのまま美術館として利用。
堂々たる風格の門のモチーフからカフェを覗く。
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晴れのち曇りのち。
昨日の営業の結果は、うれしい出会いがいくつか。
やっぱり、脚を運ばなくてはだめだなぁ。
大好きな本を出してる出版社の編集さんとお会いできた!
大好きだと、いっぱいいっぱい語ってしまった。
熱意は伝わりますね。
作品ができたら、見せてくださいと言っていただけて、感激。
前に仕事をくれた編集のKさんと
イラスト仲間のAさんとTさんに会った。
Aさんとは、立ち話をして別れて
Kさんと話してる途中にTさんに会い、二人を紹介したら
今度はTさんの知り合いの編集さんCさんを紹介された。
Tさんとは、帰りにお茶して来た。
久々で楽しかった。
夕方から土砂降りだったけど
雨も気にならないくらい、いい一日だった。
iPhoneからの投稿
水曜日には花を飾って
私は鳥も好きですが、花もとっても好き。8年くらい、庭造りに没頭した経験があり
投げ出さざるをえなかった庭を思うと
今も胸が痛むのです。
時間が許せば、広い庭を
自分の思い通りに作ってみたい
と言う欲望に、ときどき取りつかれます。
今までで、一番ときめいた経験は
恋愛でも、絵を描くことでもなく
もしかしたら、庭を作ることではなかったか?
と思うほど、庭造りと言うのは、本当に
魅力的なこと。
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二年目の結婚記念日〜強運の秘訣
そんなわけで、二度目の結婚記念日はキチンとお祝いしました!!
しかし、私達らしい小ネタもちゃんとあったので
それはまた、コチラで披露しますね☆

◇運がよくなる気持ちの持ち方◇
1.快適な心の状態を持ち続けると、よい出来事が増えてくる
2.新しいことにチャレンジすると、運を呼び寄せる
3.一生懸命に努力をしてみる。努力した先に運が付いてくる
4.自分は運がいいと思うと、本当にその状況がやってくる
5.「不平不満は言わない」「傲慢にならず謙虚でいる」
そうずると、運に愛されることができる
6.自分なりの「幸せ感」を持つ。自分の願いがハッキリする
4.自分は運がいいと信じ、よいことが起これば感謝し
悪いことが起これば、自分を信じて良い方向へ転換させていく
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【映画】『ベティ・ブルー』
この映画を観る前からあった予備知識は「愛するがゆえに狂気に走ってしまう少女の話」ということでした。
なので、どういうわけか「報われない愛の物語」だと思っていたのです。ベティが愛するほど、ゾルグは愛してくれないのだと、勝手に思っていました。
けれど、これは違うんですね。
ネタばれになりますが、この物語は、愛されても愛されても、別のものを求めてしまうベティと言う女の子の悲劇、と言う感じです。
たくさんのレビューに「なんで、破滅的なベティに、ゾルグは我慢できるのか」というようなものがありましたが、私はむしろ「なぜこんなに愛されているのに、ベティは破滅するのか」と思ってしまうのです。
この映画を見て、目が離せなくなるのは、多くの女性はベティの中に、自分自身を見るからなのでしょう。誰もがみんな、こうした部分を持ってるけど、どうにか理性で抑えてる。
まっすぐなベティだから、惹かれるのでしょう。ゾルグの愛だってまっすぐ。ベティのために彼は何度も犯罪を犯します。
ラストが、ある映画とよく似ていたのに驚きました。それが解放であり、愛なのですね。
ところで、何かで読んだのですが、原題の37.2℃というのは、女性が一番妊娠しやすい体温だとか。
もう少し早く出版社からの電話が早くて、もしも子供ができていたら、ベティは狂わなかったのかな。いや、やっぱりいずれ狂ってしまっていたのでしょう。
この映画が公開されたころ、18歳のときに、見ておきたかったなぁって思いました。
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