失敗は成功の・・・?

わたしは、洋食器の磁器絵付けをしています。自分で食器に絵を描くというのは、とても楽しいことですが、時にとんでもない失敗もあります。が、その失敗が、時に思わぬ成果を生むことも・・・・・
china_antique3.jpg
これが、本物の写真。ローゼンタール(素磁)/A.ラム工房(絵付け) 1900年頃 手描き4色 金彩。画像・・・実業之日本社・ヨーロッパアンティークカップ銘鑑(和田泰志・著)より



続きを読む>>


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

チャイナペイントの作品ができるまで その2

040325china1.jpgヨーロッパコマドリと麦 2003年 ぴぴ作

さて、随分間が開きましたが、チャイナペイントの作成手順、第二回です。二回目の今回は、「染め」と呼ばれる技法について、お話します。この技法は「たたき」「パディング」などとも呼ばれています。白い磁器に、別の色を乗せる作業で、上の写真で言えば、緑色になっている部分です。たたくことで、作品に華やかさと彩を与えることができます。

第一回は、ごく普通の絵付けと、金彩について書きましたが、二回目以降は、それ以外の、様々なテクニックについて、書こうと思います。とはいえ、わたしもまだ試したことのない技法が、たくさんあるのですが・・・

マイセンなどの食器、どうしてあんなに高いんだろう?とずーっと疑問に思っていましたが、自分でやってみて、しみじみわかりました。本当に大変なのです。手の込んだ細工や、目を見張る美しい絵付けの施された作品たち。世界の最高水準のものが、手に入るのですから、むしろ安いかも、と今では感じています。(と言っても、買えないのですが・・・(^^ゞポリポリ)


      ++++++++++++++++++++++++++


その2「パディング」

1.マスキング・・・まず、白く残したいところを、マスキングします。 マスキングには、ビニールテープを使うときもありますが 模様の形にマスキングしたいときなどは、専用のマスキング液を使います。

2.パディング・・・スポンジに、染めたい絵の具を含ませて、そっとたたきつけるように、色をつけていきます。 「たたく」「パディング」と言う呼び名の由来は、このやり方によるもののようです。 一見、簡単そうに見えますが、ムラなく美しく仕上げるのには、相当な熟練が必要です。

3.焼成・・・さて、できあがりました。 あとは、テープをはがして、焼成窯で焼くだけです。 その後、絵付けや金彩を施して、作品に仕上げます。


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

スイセン ’エーリッシャー’

0403suisen_e1.jpgスイセン ’エーリッシャー’
N.'Erlicheer'
(N.=Narcissus)
ヒガンバナ科
2004 F2 透明水彩

白い房咲きのスイセンに憧れて買いました。
去年は描くことができなかったので、今年リベンジが叶ってうれしかったです。
白い花は、かなり苦手なのですが、これは成功な方かも。
かなり大胆に、影を入れています。
ただ、葉っぱが花に対して、もう少し大き目かもしれないです。
本当は、ダメなんですけどね、これって(笑)
花だけで、3時間程度、葉っぱも、何度か手を加えても3時間程度。
小さな作品なので、早いですね。

庭に咲いていると、二球だけという事もあり、気づかなかったのですが
部屋に入れると、隣の部屋にいてもわかるほどの芳香。
群生させたら、さぞかし見事でしょう。
植えっぱなしにしておいたら、(球根が分球して)増えないかなぁ、と期待しています(^^)


※このエントリーは、以前に他のBLOGにUPしたものです。
 続きをクリックすると、いただいたコメントた見られます(8件)。    


続きを読む>>


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

わたしの宝物 その3

040316zakka.jpgさて、最後の宝物です。我が家に咲いた「アイスキング」と言う名のスイセンを教室に持って行ったところ、その絵を描いた植物画を下さったのです。もう、二年前になるかな?わたしの○○回目(笑)の誕生日プレゼントでした。これを下さった方は、先生ではありません。でも、別の意味で、本当にいろんなことをわたしに教えてくださっている方です。りんと伸ばした背筋のすがすがしい、憧れの人です。


      ++++++++++++++++++++++++++


前のふたつの宝物は、それぞれ、関西での先生たちから、餞別で頂いたものなのですが、これだけは、ちょっと違うのです。関東に引っ越してきて、わたしはある意味カルチャーショックを受けました。わたしは、中部地方の人間ですので、多分関西とも関東とも違う気質・文化に慣れ親しんでいるのでしょう。引っ越してすぐには、どちらでも、慣れるのに多少の時間がかかりました。

関東に越して来て、わたしが入った頃、植物画の教室は、ものすごーく入り込みにくい雰囲気でした。多分、若かったせいもあったのでしょう。見た目も童顔なために「学生さん?」などと言われたりもしました。なかなか馴染めなくて、いつもぽつーんとしていたような気がします。でも、少しずつ教室に溶け込むことができました。そのときに、いつの間にかそっとそばにいてくれたのが、この絵を下さった、Hさんでした。

Hさんは、もう70を超えてらっしゃるのだと思いますが、とってもおしゃれで、粋な方。とっても博識でありながら、それをひけらかすことなく、人に尋ねられれば、そっと答えてくれる。こんな風に、年を取っていけたら、というまさにわたしにとっての理想なのです。植物画を始めるまでのわたしは、花のことなんて、本当に何も知りませんでした。でも、このお教室で、他の方が描いてる花を見て、名前やいわれを聞いて、いつのまにか、覚えていきました。

花だけでなく、いろんなことを教わりました。若いわたしの世界だけでは、決して知りえない、様々なことを。このお教室には、本当に素敵な方が多かったのです。その中でも、特に素敵なのが、このHさん。Hさんの素晴らしいところは、たとえばわたしの話の中に、若者にしか通じないような話があったとしても「そんなの知らないわよ」などとは、決しておっしゃらないこと。「それおもしろいわねぇ」
と、興味を持って、聞いてくれるのです。好奇心の強い方というのは、いつまでもお若いものだなぁ、とHさんを見るにつけ思うのです。

でも、そんなHさんも、数年前までは年に数回行っていた海外旅行も、体力的に苦しくなり、夏場は、駅からの坂道を、一気には上れなくなったとおっしゃいます。いつまでも、お元気でいていただきたい・・・わたしでできることなら、何か力になりたい。そんな風に思ったりします。一緒に机を並べて描いていた頃には、わからなかったけれど、離れてみると、月に二度、Hさんに会って、話すだけで、どれだけ自分の心が癒されていたのかがわかります。

また、Hさんも、わたしが教室を去ったことを、ことのほか悲しんでくださってるようで・・・ありがたいような、申し訳ないような気持ちでいっぱいなのです。春になったら、わたしの庭を見に、Hさんを車に乗せて見に行くね、と他の方と約束しています。それが今は、何よりの楽しみなのです。 


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

わたしの宝物 その2

040314zakka.jpg右のピンクの額は、パッチワークの先生からいただいたものです。クレイジーキルトといって、不規則に切ったものを組み合わせる、ちょっと高度なテクニックが必要なもの。「あなたのイメージで作りました」と言う手紙が添えられていました・・・先生、わたし、こんなにかわいい??(*^.^*)エヘッ


      ++++++++++++++++++++++++++


わたしのエントリーをご覧の方の中には、激しく誤解されてる方もいらっしゃるかもしれないけど、実際、わたしはものすごく不器用なのです。

もう7年も前のことですが、よく覚えています。パッチワーク教室の初回は、本当に簡単なパターンをひとつ完成させて、アイロンがけをする、というところまでだったのですが、生徒20人ほどのうち、アイロンがけまで行かなかったのは、わたしひとりだったのです。。。しかも、わたしは一番前に座っていて、すぐ横にアイロンがあったというのに・・・とはいえ、それほど落ち込んでもいませんでした。だって、こういうことには慣れてるんです。

とにかく、何を始めるのでも、最初は限りなくへたくそなのでした。植物画にしても、チャイナにしても、上手な人は、本当に最初から上手なんですよね・・・でもわたしは、決してそういうタイプじゃありませんでした。最初から見込みがあると思われるような、いわゆる天才肌とは、程遠い、本当に努力に努力を重ねて、ようやく人並みになれるというタイプなのです(笑)

母が器用な人で、洋裁学校を出ていましたので、子供の頃はいつも母の手製の服を着ていました。いつも針を持ってる母でしたので、わたしも割りと幼い頃から針を持つようになりました。フェルトでマスコットを作ったりしたのですが、もうそれはへたくそで、でも、それも自分が子供だからなのだと思っていました。大人になれば、上手になるに違いないと。

でもそれは間違っていました。大人になっても、へたくそなままだったんです。
だけど、それでもわたしは、針仕事が好きなんですよねぇ。まぁ、絵を描くほど日常的にはしませんが、それでも、しばらく縫い物をしていないと、何かしら作りたくなってきます。で、出来上がったものを見て、がっかりもするのですが(笑)そんなわたしですので、パッチワーク教室も、楽しく行っていました。相変わらず、ろくなものはできませんでしたが(笑)、先生も仲間もいい方たちばかりで、楽しくて楽しくて仕方なかったのです。でも、植物画と同じく、引越しを機に、教室をやめなくてはいけなくなったのでした。

その年は、なぜかよく風邪を引いた年で、インフルエンザにもかかってしまいました。一週間ほど寝込んだのですが、何とか起き上がれるようになって、教室のみんながセッティングしてくれた、薬師寺の近くの和食屋さんでの送別会の帰りに、先生から手渡されたのがこれでした。パッチワークキルトの作品作りには、本当に時間がかかります。いつも展示会の作品作りに追われて、お忙しい先生だったのに、わざわざ作ってくださったことに、とにかく感激してしまいました。

ああ、本当に、わたしって、幸せモノですねぇ。


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

わたしの宝物 その1

040312zakka.jpg自分にとっての宝物ってなんだろう。先日、ふとそんなことを思いました。そんなときに、目に留まったのが、オーディオセットの上に飾られてる小さな額縁たち。これらはみんな、大切な人からもらった、大切なものたちばかり。落ち込んだとき、未来に悲観的になったときに、わたしに元気と勇気を与えてくれます。


      ++++++++++++++++++++++++++


中央の絵は、わたしの最初の植物画の先生の作品です。とはいえ、この先生はもともと、植物画家ではなく、風景を主とした水彩画家なのでした。女性で美術の教師でありながら、教頭先生にまでなられた方で、わたしがこの先生に師事したのは、一年に満たない短い間でしたが、人格者というのにふさわしい、素晴らしい先生でした。この先生との出会いがなかったら、今のわたしはなかったと思います。本当に心からそう思えるほど、この先生との出会いは、わたしにとって、とても大切なものでした。

「絵はね、上手に描かなくていいんですよ。自分らしく描く事、それが一番大事なんです」その言葉は、挫折続きだったわたしを、どれほど救ってくれる言葉だったでしょう。「植物画は、実物どおりに描かなくてはいけませんが、でも同じ青でも同じ赤でも、人によって感じ方は違います。バラがユリに見えたり、菊がツバキに見えなければ、それでいいんです」今思うと、植物画としては、かなりアバウトな教え方だったかも(笑)

とにかく、褒め上手な先生で、デッサンが狂ってれば「いい色が出てますねぇ」色がにごってれば「この花の形はいいですねぇ」すべてがおかしくても「あなたらしさが出てますねぇ」必ず、どこかを褒めてくださいました。でもだからといって、みんなが頓珍漢な絵を描いてたわけではなく、どの人も本当に、どんどん上達して行きました。そして、何よりもみんな、絵を描くことを本当に楽しんでいました。

そんな矢先、関東への引越しが決まったときに、先生が下さったのがこの絵。赤い額に、きちんと入れてくださいました。今思うと、それほど上手でもなかったわたしなのですが、「いつか銀座で個展ができるようになりますよ、あなたなら」そんな風におっしゃってくださいました。どこまで先生が、わたしを評価してくださっていたのかはわかりませんが、その言葉は、今も励みになっています。


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

0403momo1.jpgモモ(ハナモモ)
Prunus persica 
バラ科サクラ属
2004 F4 透明水彩

えへへ
ずるっこしています。本当は今日は6日です。

花屋さんの店先で桃を買ったのは、2月23日(月)
体調が本格的に悪くなる前に買った一枝を書き終えるのに、10日以上が経ってしまいました。


のんびり、ゆっくり、描いていました。
そしたら、桃の節句に間に合いませんでした(^^ゞポリポリ
元気だったら、3〜4日くらいで描き上げられたと思うのですが・・・

時間がかかった割りに、いい出来ともいえないのだけど・・・
なあんだか、直立不動で、色気のかけらもない(^^ゞポリポリ
わたしにそっくりな絵です(笑)

でも、久しぶりに最新作をお届けできました(*^^*)
(BLOGでは、初めてのことですね)

こら、休んでるんだったら、絵なんか描いてないで、もっとちゃんと休みなさい!って叱られそう・・・
でもね、絵を描くことは、心のリハビリなんです。何だか、ものすごーく、ストレスが溜まってしまっていたので。
体を癒すのも大切だけど、心も癒してあげないとね、と思っています。無理のない程度に。

小さすぎてわかんないよう、という方のために、拡大すると、こんな感じです。桃ってわかるかな?(^^ゞポリポリ

0403momo2.jpg



※このエントリーは、以前に他のBLOGにUPしたものです。
 続きをクリックすると、エントリーの続きの後に
 いただいたコメントた見られます(19件)。



続きを読む>>


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

山茶花

0002sazanka1.jpgサザンカ
Camellia sasanqua 
ツバキ科
2000 F4 透明水彩

今年はじめての植物画です。ポインセチアから、随分あいてしまいました。でもこれは、結構古い絵で、2000年の作品。

kankanさんの「椿」を見て、このエントリーを思いつきました。

植物画は、花を正確に描くということが、とにかく大切なので、よく似た花について、見分け方を、よく教わりました。

ツバキとサザンカも、とてもよく似た花ですが、その見分け方は、kankanさんのところにあるように

040224sazanqua1.jpg1.花の散り方(ツバキは花ごと落ちて、サザンカは、花びらが一枚ずつ散る)

それ以外に
2.しべのつき方(ツバキのしべは、そろっているけど、サザンカのは、ばらばら)
←わかりにくいので、こんな絵を描きました。

3.基本的に、サザンカは秋〜冬咲き(年内)で、ツバキは春咲き(2〜3月)
でも、咲く時期に関しては、品種により、寒椿や、春に咲く山茶花もあるので、 厳密ではないと言うことです。

3/1追記
4.ツバキは花びらが開ききらないで、受け咲きだけど、サザンカは平たく開ききる。(この絵は、あまりいい絵じゃないですね)

これ以外に、アヤメ科の植物についてなど、よく教わりました。アヤメとショウブとイチハツとカキツバタの区別、あなたはつきますか?(これはまた、別の機会に(*^-^*))


※このエントリーは、以前に他のBlogに載せたものです。
 続きを読む、とクリックすると、記事の続きの後に、以前に頂いたコメントが見られます(10件)


続きを読む>>


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

どんな小さな花にも

素敵なマクロ写真で人気の46さんのエントリー
「希望に向かって」へのコメントで
「こんな小さな花にも、名前があるんだ」
というものがありました。




※このエントリーは、以前に他のBLOGに載せたものです。
 「続きを読む」をクリックすると、エントリーの続きと、
 そのときにいただいたコメントが見られます(20件)


続きを読む>>


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

ポインセチア

031125poincetia.jpgポインセチア
Euphorbia pulcherrima
トウダイグサ科
2002 F4 透明水彩

クリスマスと言えば、やっぱりこれ♪
2002年と書いてありますが、実際には、2002年1月と、2002年12月に描いてたので、
ほぼ二年越し、二シーズン越しの作品。
葉っぱ一枚描くのに、数日費やしていました(笑)

え?どんな植物かわからない???(^^ゞポリポリ
そんなあなたのために、アスさんのページをどうぞ♪
http://ch.kitaguni.tv/u/1516/%bc%cc%bf%bf/0000025814.html
(残念ながらリンク切れ)
みずはさんのページは見られます。
http://ch.kitaguni.tv/u/1899/Diary/0000026572.html


※このエントリーは、以前に他のBLOGに載せたものです。
 「続きを読む」をクリックすると、そのときにいただいたコメントが見られます(15件・TB2件)


続きを読む>>


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

<< 18/20 >>