アートがあれば 〜WHY NOT LIVE FOR ART?

東京オペラシティで開催中の『アートがあれば 〜WHY NOT LIVE FOR ART?』を見て来ました。最近、ユニークな展覧会を見る機会が増えていますが、この展覧会もとても面白いものでした。というのも、この展覧会は、アートのコレクターたちの収集した作品を、コレクターごとに、そのコメントも交えて展示するという趣旨なのです。
アートをコレクションする、というのは、ものすごく特別なことだと思いがちですが、好きな服やアクセサリーを買う感覚で、好きなアートを身近に置く。そんな楽しみがあってもいいのかもしれない、と思います。
この展示会を薦めて下さったichigo_ichieさんいわく、「自分も少しずつ気に入ったアーティストの作品をコレクションしてみようかと思ってしまったこの作品展、お薦めです!!!」ということでしたが、わたしも何か作品を買ってみたくなってしまいました。草間彌生さんを集めてる方が、こんなに多いとは驚きました。9人のコレクターの半数が草間さんの作品をお持ちで、しかも、彼女の作品がきっかけで、コレクターになったという方もいらして、改めて彼女の持つパワーを感じました。
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色彩の魔術師・ピエール・ボナール展

損保ジャパン東郷青児美術館で開催中の『ピエール・ボナール展』を見て来ました。ピエール・ボナールは、ポスト印象派に分類される画家で、同じくポスト印象派のゴーギャンの影響を強く受けている、ナビ派に属しています。ポスト印象派は、以前は後期印象派と呼ばれていましたが、ポスト、というのが、『〜の後』を意味するということで、後期というと、印象派の一部のように受け取れるので、最近では、ポスト印象派、と呼ばれるようになっています。
印象派が、とにかく目に見える一瞬の印象を画面に収めようとしたのに対して、ポスト印象派は、目に見えるそのままより、自分がどう感じたか、を大切にしよう、という発想に変わってきています。
タイトルにもあるように、ピエール・ボナールは、色彩の魔術師と呼ばれています。それは、彼の描く絵の色彩が、とにかく美しく、また、その色のバランスや調和を計算しつくして、画面を構成したことが、その名の所以です。また、彼は、『ジャポナール』とも呼ばれていました。それは、『ジャポネズム』と彼の名の『ボナール』をかけたもので、彼が、浮世絵に強く感銘を受け、非常に日本画の影響を強く受けた絵を多く残した画家の一人だからです。
確かに、色彩がとても美しく、彼の中には、特異な色彩感覚があるのだというのを感じます。また、絵を描く人にとっては、この色彩感覚は、すごく参考になる、というのもわかります。彼は、『アンティミスト(親密派)』の画家、と呼ばれているように、家庭を描くことが多かったです。特に奥さんのマルトは、彼女が60歳を過ぎても、ずっと入浴の様子を描き続けたし、食卓や、家族、ペットなどを、彼はあくことなく描き続けました。それには、とても好感を持てるのですが、果たして、好きな絵か、というと、疑問なのです。
しかし、この美術館には、素晴らしく豪華すぎる常設展示があって、それを見るだけでもいった甲斐があるというものなのです。もう4回目くらいですが・・・ゴッホの『ヒマワリ』とセザンヌ『りんごとナプキン』とゴーギャン『アリスカンの並木路、アルル』。ポスト印象派御三家です。特に私は、セザンヌが好きなんですよ。何がどうってわけじゃないけど、好きなんです。この三人は、全員好きなので、最後にほくほくして、帰ってまいりました。
『イメージをめぐる冒険-AND?それともVS?-』


三渓園に行った日、そのまま桜木町まで出て、横浜美術館で開催中の『イメージをめぐる冒険』を見てきました。
実は、この週のどれかに、三渓園に行こうとは思っていて、木曜か金曜のどっちか迷っているときに、この情報をichigo_ichieさんのところで知り、横浜美術館が、木曜休館だということで、金曜に行くことにしたのでした。それにしても、普通は月曜休館が多い公共の美術館で、木曜休館は、珍しいですね。
さて、内容はと言いますと、先日のMoMA展と同じく、少々難解な展覧会ではあります。従来の美術展は、印象派やキュビズム、フォビズムといった、時代や形式の同じ絵画をまとめたり、あるいは、多くの年代にまたがる場合は時系列順に展示することが多かったのですが、最近は、そうではなく、時代や形式にとらわれず、その絵画や作品の本質を捉えて、それを対比させたり、共通点を見出したりしながら展示し、それを、鑑賞する側にも、楽しんだり、感じ取ったりしてもらおうという、そうした試みを行っている展覧会が、多くなっているのだそうです。
そうした展覧会は、やはり、絵画に対するある程度の知識や、柔軟に感じ取れる能力を必要とするもので、どうしても難解になりがちです。でも、今回のこの展覧会は、最初に渡された折りたたみ式のパンフレットを読みながら、見進んでいくと、なるほど、と感じながら、イメージの世界を旅していくことが出来ます。
『この展覧会では、「展覧会や美術館を楽しむこと」を基本的なスタンスとして、分野を超えて、様々な作品を取り上げ、自由な作品鑑賞のあり方を提案しようとするものです。思いがけない作品同士が出会い、一体となって生み出す展示空間を、4つの世界をめぐる冒険の旅に見立てて紹介します。
一見無関係な作品が、意外にも共通する世界観を示すこと(AND)、あるいは世界観の違いを明確に語ること(VS)を、発見できるかもしれません。』(解説文より)
とあるように、ただ、その絵画と、絵画を展示する空間を、感じること。それがこの展覧会の一番の目的なのです。
4つの世界とは、1.Panoramic World(パノラミック・ワールド)2.Atomic World(アトミック・ワールド)3.Virtual Reality World(ヴァーチャル・リアリティ・ワールド)4.Pinhole World(ピンホール・ワールド)で構成されています。
最初の1.Panoramic World(パノラミック・ワールド)では、砂漠や大空や森といった、全体的な世界観を表現した作品の集まりです。大好きなダリの作品である三連画『幻想的風景-暁』『英雄的昼』『夕暮』が見られて、すごーく嬉しかったです。あとは、工藤甲人の『地の手と目』という絵が気に入りました。
次の2.Atomic World(アトミック・ワールド)では、1.が、たとえば砂漠全体をまるごとつかみとた世界像だとすると、今度は、砂漠を作る一粒一粒の砂に着目した作品の集まりです。今回はじめて知った宮島達男、柳幸典の作品は、数字や人形、印章などの集合によって、宇宙の構成や国家の不気味さを暗示していて、とても興味深いものです。
次の3.Virtual Reality World(ヴァーチャル・リアリティ・ワールド)では、一気にイメージの世界へと突き進んでいきます。ここが、作品としては、素直におもしろさを感じられるものが多いかもしれません。誰もが知ってる人物を、単なるキャラクターとして捉え、架空の世界を作り上げたもの。面白いと思うと同時に、ぞっとする怖さも、持ち合わせているような気がします。
最後の4.Pinhole World(ピンホール・ワールド)では、日常世界の中の異次元空間へといざなってくれます。写真作品が多いのですが、何気ない景色の中に、ふと感じる違和感・・・また、こちらでは、日系アメリカ人で、日本でも人気の高いイサム・ノグチの作品も見ることが出来ます。しかし、このあたりは、わたしは少しわかりにくかったかな?
時期的に、同じようにテーマに分けて、モダンアートを展示したという点で、どうしてもMoMA展と比べてしまいがちですが、これはこれで、おもしろい展覧会だとわたしは思いました。
その後、じっくりと、常設展も見ましたが、こちらもよかったです。『横浜美術館コレクション展 第一期』として、『日本画-近代の風俗画』『19世紀ヨーロッパの美術-フランスを中心に』『横浜ゆかりの画家たち-戦後から現代まで』『日本の肖像写真-戦前から現代まで』を4つの展示室で展示されています。4/7〜6/30までこの常設企画展は、見ることが出来ます。

外に出たら、真っ暗。こんな時間まで横浜にいたのは、初めてです。ランドマークタワーが、きれいでした。
『イメージをめぐる冒険-AND?それともVS?-』
横浜美術館 4/13(火)〜6/27(日) 開館時間10:00〜18:00(金曜は20時まで開館) 木曜休館
拝観料 一般¥800 大・高校生¥600 小・中学生¥300
横浜美術館HP
http://www.yma.city.yokohama.jp/
ichigo_ichieさんの展覧会・美術館情報 横浜美術館「イメージをめぐる冒険」
http://blog.livedoor.jp/ichigo_ichie/archives/897168.html
オールドノリタケ 開国150周年記念 〜帰ってきた陶磁器たち

6/4(金)、横浜・本牧の三渓園に、のオールドノリタケ展を見に行ってきました。
わたしのライフワークのひとつである、チャイナペイントをしている方にとってはもちろん、普段、洋食器に馴染みのない方にも、ぜひご覧になって、日本の技術の素晴らしさを知っていただきたい。実家が名古屋で、ノリタケの本社工場にある「ノリタケミュージアム」を何度も訪れて、そのたびに感動してるわたしが見ても、この展示会の内容は、感動的なものでした。ああ、本当に、いいもの見せていただきました・・・
会場にはいると、まずは無料の常設展示が見られます。これ、ここへ行かれたら、ぜひご覧になって欲しいです。わたしは、本当に感動しました。この三渓園の名前の元となった原 三渓(本名・原 富太郎)氏の人柄や、その残した功績の素晴らしさは、もうここでは、言い尽くせません。彼は、才能があると感じた画家や彫刻家を、どんどん援助し、また自分のコレクションである美術品を、誰に頼まれても、惜しむことなく見せ、それについて議論する場を設けました。
また、関東大震災の後は、芸術家への支援はやめて、横浜の復興に全力を尽くしました。彼がいなかったら、日本の美術界の隆盛は、ありえなかっただろうし、関東大震災後の、横浜の早期の復興もありえなかったということです。
話をメインのノリタケのほうに戻しましょう。オールドノリタケを、ご覧になったことがありますでしょうか?オールドノリタケとは、明治頃から、主にアメリカ向けに輸出されたノリタケの手描きの洋食器のことで、ヨーロッパの陶磁器と比べ、安価な値段で買うことが出来たため、米国の中産階級では大変な人気だったものです。
安価とはいえ、ドイツのマイセンや、フランスのセーブルなどの磁器に、技術で劣っているものでは、決してありません。ただ、当時の日本の工賃が、とても安かったために、結果、輸出される金額も安くなったと言うだけなのです。オールドノリタケといえば、上のパンフレットにもあるように、きらびやかな金彩がほどこされていることで、特に有名ですが、これを金盛、といいます。また、イッチン盛り、と呼ばれる色盛りや、本社のノリタケミュージアムでも見られないという、素地に布で模様をつけてから焼成されたものに絵付けをして、まるで布のような外観を持たせることに成功したタペストリーなど、様々な技法を堪能することが出来ます。
詳しいガイドさんが、何人かいらっしゃいますので、気軽にいろいろ尋ねて見るといいと思います。
MoMA・ニューヨーク近代美術館展「モダンってなに?」

何かと話題の森美術館に、やはり話題の『MoMA』を見て来ました。入り口で、ipodによる解説を¥500で借りることが出来ますが、なかなか充実した内容で、お薦めです。・・・ipodが欲しくなってしまうのが難点ですが(笑)
MoMA(The Museum of Modern Art)=ニューヨーク近代美術館
「この展覧会は、まったく新しい切り口とストーリーで、約290点の作品を紹介する展覧会です。『モダン』と呼ばれる時代の傑作たちが、現代のアートにもたらしている影響とは?」(MoMA パンフレットより)
『根源に戻って』『純粋さを求めて』『日常性の中で』『変化に向かって』という、4つのテーマに沿って、作品を見ていくうちに、作家や作品の姿が、とてもよく見えてきます。ああ、昔から見てきたこの作品には、こんな意味があったんだ・・・そう感じるとき、不思議な感動すら覚えます。
最近、モダンアートを鑑賞する面白さや、モダンアートを理解すると言うことは、その背景を読み取ろうとすることだ、と言うことがわかってきました。背景を知り、アーティストの生涯や思想を知ることで、その作品の奥に秘められた、メッセージを読み取ることが、初めて可能になるのです。この展示会において、印象派やキュビズムなどという従来の分類の仕方は、意味のないこととされています。むしろ、そうした時代や技法、表現方法が違っても、その中に流れる共通性を、見出すことができるのです。


森美術館は、森タワーの53F。世界で一番高いところにある美術館だとか。今回のテーマである「モダンってなに?」と問いかけられながら、エレベーターホールまで上ります。
MoMA(The Museum of Modern Art)ニューヨーク近代美術館展
森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
4/28(水)〜8/1(日)会期中無休
開館時間 月・水・木 10:00〜22:00 金-日・祝前日 10:00〜24:00 火 10:00〜17:00
入館料 MoMAのみ ¥1500 展望台とのセット ¥1800



こんな展示がありました。キャンディがたくさん積んであります。ひとつお取りください、と書いてあります。え、いいのぉ??って感じです。さて、これにはどんな意味があるのでしょうか?
本当に、いただいて来ました(^^) 中身は、普通の飴です(笑)
『民衆文化とつくられたヒーローたち』

ローズガーデンアルバと並んで、佐倉散歩のもうひとつのメインが、同じく佐倉市にある、国立歴史民俗博物館で行われている『民衆文化とつくられたヒーローたち』でした。
ここ、歴史民俗博物館は、『民俗』つまり、日本の民衆文化・風俗に関する資料を集めた博物館。建物も、そうそうたる立派なもので、さすが国立の名に恥じません。佐倉と言う、都心からは少し離れたところにあっても、尚、足を伸ばす価値のある場所だと思いました。
企画展『民衆文化とつくられたヒーローたち』について
稗史、と呼ばれる歴史があるのをご存知でしょうか。お上によって作られた「正史」に対抗した、いわゆるアウトローたちが登場する歴史なのだそうです。特に、幕末は、このアウトローたちが、大いに活躍した時代でもありました。清水の次郎長、劇盗忠二、無宿幸次郎などの、生涯について、普段は知られていない、歴史の裏話に至るまで、また、江戸の風俗や慣例を交えて、詳しく解説されています。
時間がなくて、ゆっくり見られなかったのと、こういったアウトローの出てくる文学の素養がなかったため、なかなか理解しづらい部分もあったのが、少し残念でした。駆け足で企画展を見たあとは、常設展へ。一番近い第5展示室のみ、見ることが出来ました。随分広く感じましたが、それでも、5つの展示室の中で、一番小さい展示室なのだそうです。第一展示室から順に、時代が新しくなっていまして、最後の第5展示室は、文明開化以降の日本の風俗について、解説されています。
文明開化後の学童の就学率、ハリストス正教会と民権運動、製糸工女の裏面史、関東大震災と、復旧のために建てられた同潤会アパートについて、などが、主に取り上げられています。
閉館時間になり、出る時に、守衛さんに、「ここ、広いですね」と言うと、第5が一番小さいことを話してくださり、「全部の展示室を見ようと思ったら、一日がかりです」と言われてしまいました。確かにそんな感じです。1日ずっと、博物館で過ごすと言うのも、なかなか体力勝負なところがありますが、のんびり、まったりと、時間をかけて、日本と言う国が成り立った頃からの、民衆の文化や風俗について、学んでみるのも、悪くないかもしれません。
『民衆文化とつくられたヒーローたち』
開催日 3/16(火)〜6/6(日)
開館時間 9:30〜17:00(入館は16:30まで)
特別入館料 一般¥830
交通手段 京成佐倉駅から徒歩15分
JR佐倉駅からバス15分
国立民俗博物館HP
次回企画展は、『海を渡った華花〜ヒョウタンからアサガオまで〜』 7/13(火)〜9/12(日)・・・こちらのほうが、わたしの好みだったかもしれません(笑)
博物図譜展 〜博物の肖像画〜

わたしは、ライフワークとして、植物画(ボタニカルアート)を描いている。ボタニカルアートが、植物の肖像画だとしたら、博物画は、この名の通り、博物の肖像画であるといえる。植物画も、博物画の一種である。
武蔵野市立吉祥寺美術館は、吉祥寺伊勢丹の中にある美術館で、美術館と言えるかどうかわからないほど、小さな美術館だと言うことだったけど、なかなか、立派な美術館だった。
今回の企画展以外に、二つの記念室での展示も見られ、なかなか見ごたえがある。これで¥100って、安すぎ・・・(笑)記念室のほうは、4/1〜7/27までは、浜口陽三記念室で、『続・原版にみる浜口陽三の技術』、萩原英雄記念室で『続・萩原英雄60年代の傑作』が見られる。萩原さんのは、抽象的な版画で、わたしには難しすぎたのですが、浜口さんのは、すごい。銅版画メゾティントという技法を使ったアートなのですが、要するに、多色刷りの版画なのだけど、重なって、絵になっていくのが、すごく繊細な技術で、ほおぉぉぉぉぉ〜って感じだった。
さて、本企画展に話を戻すと、わたしも、自分のHPの植物画に関するページに書いてるけど、博物画というのは、真実を写すもの・・・写真技術のなかった時代に、そのものを正確に伝えるために描かれたのが始まりで、それは当然、写真の登場によって、存在意義は失われたように思われるけど、それらの絵は、ただ自然の事物を正確に写したものというだけにとどまらず、芸術作品のような、美しさや輝きを放つものが多いということで、その存在意義の大きさを再認識させられる機会が多くなってきている。
日本の植物学の父と呼ばれる、牧野富太郎博士の神技のような『ムナジモ』の植物図譜、博物画御三家と呼ばれる関根雲停、服部雪斎、中島仰山などの博物画。特に、雪斎の植物の絵は素晴らしかった。仰山の動物の絵も、もちろんすごいし、平木政次の絵の細密さも素晴らしい。これらの絵は、それぞれ高知県立牧野植物園、国立科学博物館、玉川大学教育博物館の所蔵である。余談ではあるが、先日上野の美術館について書いたときに触れたんだけど、上野には、国立科学博物館と、東京国立博物館があって、ちょっとややこしい。これは、このふたつは、途中でふたつに分かれた博物館であり、特に関東大震災で資料をすべて失った科学博物館は、国立博物館に資料を譲り受けて再出発していると言う経緯がある。それで、この二つの間には、今までに何度も資料の行き来があったそうである。
ところで、日本では、植物画=ボタニカルアートという言葉は、随分浸透しているけれど、欧米では、植物図=ボタニカル・イラストレーションと言う言葉と、このボタニカルアートを明確に区別しているそうなのだ。つまり、植物図(ボタニカル・イラストレーション)は、学術的に正確さを極めたもの、植物画(ボタニカルアート)は、そこに芸術的な要素が含まれ、目で見て楽しめるもの。そういった違いがあるそうである。
『花逍遥 〜花鳥風月に遊ぶ』

鎌倉大谷記念美術館に、花の絵を見に行った。こちらは、1995年5月に死去した故大谷米一氏(ホテルニューオータニ前会長・ニューオータニ美術館前会長)を偲んで創設された美術館。デュフィ、ヴラマンクをはじめとする、大谷コレクションを中心に、故人が愛し、長く居住された鎌倉の邸で、公開することとなったそうだ。
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左/ひっそりとした門構え。もう少し早いと、ツツジが見頃だったようだ。
左中/深い緑と、紅葉のコントラストが、奥へ奥へといざなう。
右中/これが美術館。立派な邸宅はさすが。
右/この扉を開ける瞬間に、ちょっとドキドキ。
最近、日本画が好きで、見ていると本当に落ち着く。美しいコンサバトリーや、吹き抜けの螺旋階段を利用した美術館は、確かに、静かに生活の匂いが息づいていて、その中で鑑賞するとコンクリートの美術館で見るのとは、また違った気持ちで鑑賞できる。
速水御舟の作品に、強く心惹かれた。40歳で急逝した画家だそうだ。画家は、すごく短命か、長寿か極端な気がする。この人の60代、70代の絵が見たかったなぁ、と叶わぬ夢を追いかけてみる。
鎌倉文学館

鎌倉駅の西口と東口を結ぶ通路で、バラの写真に惹かれて、江ノ電に乗って、文学館に行くことにした。立原正秋という方については、ほとんど知識がなく、あまり語ることはできないのだけど、この文学館は、鎌倉を愛し、滞在・居住した文学者たちの紹介、生原稿(複製もあり)、初版本(複製)の展示などがされている。こうしてみると、明治以降の文豪で、鎌倉にゆかりのない人を探すほうが難しいようである。
鎌倉Artな1日
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CHINAPAINTING EXHIBITION 2004

HPを通じてお知り合いになりました
『OVERGLAZE』のたびねこ先生のお教室の展示会に行って参りました。初めてお会いするたびねこ先生は、想像以上にお若く、素敵な方で、作品もWebで拝見する以上に素晴らしく、まやなさんとふたり、ただただ、感動の嵐という感じで
展示作品に魅入っていました。それにしても、ハイレベルな作品群でした。
大勢のお客様でお忙しい中、気さくにお話してくださった、たびねこ先生、本当にありがとうございました。
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